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2022.01.06
経営者が実施すべきナンバーワン戦略のメリットと実行手順
(この記事は2023年5月19日に更新されました。)
ナンバーワンにならなくてもいいと謳うヒットソングはあるが、経営基盤を盤石なものにしたいのであれば、そのような甘いことは言っていられない。
本記事では、ナンバーワン戦略について説明した上で、ナンバーワン戦略によって得られるメリットと中小企業がとるべきナンバーワン戦略の実行手順について解説する。
目次
ナンバーワン戦略とは
ナンバーワン戦略とは、その名のとおり市場でナンバーワンの売上やシェアを獲得するための戦略を指す言葉だ。
今、著名な経営者から注目を集めている具体的なナンバーワン戦略としては、「ランチェスター戦略」が挙げられる。
第一次世界大戦中、イギリスで戦闘機開発のエンジニアとして活躍したフレデリック・ランチェスターは、ある法則を発見した。一対一の戦いとなりがちな近接戦闘では人数の差がそのまま戦闘力の差となるものの、戦い方を変えれば少人数でも勝つことができるという第一法則と、広範囲の攻撃手段がある場合は人数の影響がより顕著に現れるという第二法則から成る「ランチェスターの法則」だ。
日本の高度経済成長を支えたマーケティングコンサルタントの田岡信夫氏は、この法則がビジネスの場においても当てはまることに気がついた。そして、ナンバーワンの企業を強者、それ以外の企業を弱者とし、強者と弱者とではそれぞれ異なる戦い方をするべきだというランチェスター戦略を考案した。
なお、ランチェスター戦略で目指すナンバーワンとは、2位を大きく引き離した圧倒的1位のことだ。2位とあまり差がない1位では、1位である恩恵を十分に受けることはできない。そのため、ナンバーワン戦略を実施するのであれば、ダントツ1位を目指す必要がある。
ナンバーワン戦略によって得られるメリット
圧倒的なナンバーワン戦略を実施するには根拠に基づくノウハウと実績が不可欠だ。
実際に弊社のクライアントはナンバーワン戦略のマーケティング活用を弊社が提案した結果、
・売上1320%アップし、事業が急拡大
・競合他社との差別化により、問い合わせ数が18倍以上増加
・商談が楽になり、受注業務が効率化した
など、得られるメリットは非常に大きい。
ランチェスター戦略をはじめとするナンバーワン戦略を実施し、ダントツ1位を獲得すれば、次の3つのメリットを享受できる。
価格競争から離脱できる
市場における弱者は価格競争に巻き込まれて疲弊しがちだ。
実際、商品やサービスの売上を伸ばすためには競合に合わせて価格を下げざるを得ないものの、いくら売っても思うように利益が上げられなくなっていくという負のスパイラルに陥ってしまい、困っているという経営者は少なくないだろう。
しかし、圧倒的なナンバーワンである強者になれば、価格競争から離脱し、大きな利益を上げられるようになる。健全な経営体制を確立したいのであれば、競合の追随を許さない強者に成り上がろう。
安定した利益を確保できる
市場において競合の追随を許さないナンバーワンの地位を築き上げることができれば、顧客に自社の商品・サービスを選んでもらえる確率が高まる。さらには、常に自社の商品・サービスを選んでくれる顧客であるロイヤルカスタマーの獲得も期待できるようになる。
より多くのロイヤルカスタマーを獲得できれば、安定した利益を確保することができる。長寿企業を目指すのであれば、ナンバーワン戦略を実践し、顧客に選ばれ続ける商品・サービスの開発・提供に注力しよう。
代名詞効果を得られる
タッパーやシーチキン、マジックテープなどは、いずれも商標登録されている固有名詞だが、多くの人から商品・サービスのカテゴリーを指す一般名詞のように扱われている。この現象は商品・サービスがそのカテゴリーの市場におけるナンバーワンを獲得した何よりの証拠であり、代名詞効果と呼ばれる大きな恩恵をもたらす。
代名詞効果とは、市場でナンバーワンを獲得した商品・サービスの名前が広く浸透し、多くの顧客がその市場におけるナンバーワン以外の商品・サービスの名前を思い浮かべにくくなる、あるいは覚えにくくなることにより、ナンバーワンの商品・サービスの市場における優位性がより確固たるものになることを指す言葉だ。代名詞効果を得られれば、新規参入者を寄せつけない独占市場の構築も夢ではない。
中小企業がとるべきナンバーワン戦略の実行手順
弱者である中小企業が市場で圧倒的なナンバーワンの地位を獲得するためには、以下の手順でナンバーワン戦略を実施すると良い。
1.市場を細分化する
中小企業がとるべきナンバーワン戦略における第一手は、市場を細分化することだ。強大な強者が立ちはだかっている大きな市場において弱者がナンバーワンの獲得を目指すことは難しい。そのため、弱者は自身が容易にナンバーワンを獲得できそうな市場を探す必要がある。
弱者がナンバーワンを獲得し得るのは、ターゲットの年齢や性別、商品・サービスを販売する地域や利用シーンなどが限られているニッチな市場だ。さまざまな観点から大きな市場を細分化し、競合が存在しないに等しい市場を見つけよう。
2.一点集中する
1つの市場に絞ってナンバーワンの獲得を目指すこと、いわゆる一点集中は、ナンバーワン戦略における基本戦術だ。ナンバーワンを獲得できそうなニッチな市場を見つけたら、一点集中して商品・サービスの開発や提供に取り組もう。
なお、具体的な一点集中戦略としては、ターゲットとする顧客に可能な限り接近して濃密な関係を築き上げ、顧客のニーズに合致する商品・サービスをつくりあげることによって顧客をロイヤルカスタマーに育て上げていくことなどが挙げられる。中小企業ならではの小回りの良さを活かし、自社ならではの一点集中戦略を練ってほしい。
3.競合との差別化を図る
自分では競合とはまったく異なる商品・サービスを提供していると思っていても、多くの顧客はその違いになかなか気づいてくれないものだ。そのため、商品・サービスの魅力や優位性をアピールするなどして競合の差別化を図ることは、ナンバーワン戦略を成功させる上で欠かせないプロセスであると言える。
多くの企業はSNSや動画、オウンドメディアなどを活用したブランディングを行い、競合との差別化を図っている。しかし、そのような競合を出し抜きたいのであれば、PR戦略を実施するのがおすすめだ。
PR戦略は顧客の信頼を獲得しやすいSNSと商品・サービスの魅力を余すところなく伝えられる、見込み顧客に魅力を効率的に伝えることができる手段であるため、より効果的に競合との差別化を図ることができる。ナンバーワン戦略を確実に成功させたいと考えている人は、ぜひPR戦略を検討してみてほしい。
ナンバーワン戦略のマーケティング活用
圧倒的な商品力やブランドが確立されていない場合、競合他社との違いを自社ホームページのみで表現するのは限界がある。
そのため、BtoBやBtoCなどターゲット関係なくSNSなど様々なメディアを活用する必要があるのは実際のさまざまなマーケットを見てもお分かりいただけるだろう。
ただし、企業担当者がノウハウや知識もなくあらゆるマーケティング活動を実施した場合、残念ながらほとんどの企業が想定していた結果が得られていない。
競合他社との差別化を図り、市場で優位にマーケティング活動を実施したい場合、ノウハウと実績は不可欠だ。
マーケティング活動において課題を抱えている場合、多くの成功実績を残してきた弊社マーケティングチームにご相談いただくのもご検討いただきたい。
ナンバーワン戦略を実施するための広告・SNS・PRの基礎知識
まず、広告・SNS・PRとはそれぞれ何かという基本的な知識について確認しておこう。
広告とは
主に商品やサービスを世間に周知させる目的で企業がメディアの広告枠等を買い、販売や認知獲得のために実施するプロモーション方法を指す。
代表的な広告の種類について下記をご参考いただきたい。
【マス広告】
テレビ広告・新聞広告・ラジオ広告
【インターネット・WEB広告】
リスティング広告・バナー広告・動画広告・ネイティブ広告・アプリ広告
【SNS広告】
Facebook広告・Twitter広告・Instagram広告・LINE広告・TikTok広告
【セールスプロモーション広告】
DM広告・折込チラシ広告・イベント等のプロモーション
SNSとは
SNSとは、ソーシャルネットワーキングサービス(Social Networking Service)の略で、インターネット上でユーザー同士が交流可能なコミュニティサイトを指す。
一般的なSNSについては下記をご覧いただければイメージがつくだろう。
・LINE(ライン)
・YouTube(ユーチューブ)
・Instagram(インスタグラム)
・Facebook(フェイスブック)
・TikTok(ティックトック)
PRとは
PRとは、パブリックリレーションズ(Public Relations)の略で、社会(個人・集団・一般社会)との望ましい関係をつくり出すための考え方、行動全般と広い意味のプロモーション指す。
一般的な広告とは異なり、「消費者やターゲット企業の共感を得るためのプロモーション」になる。
PRの手段としてはメディア関係者やプレスリリースによるWEBニュースやマスメディアへの露出、SNSなどでの情報発信、オウンドメディア、インフルエンサーマーケティングなどの運用が挙げられる。
広告・SNS・PRを活用したナンバーワン戦略
ナンバーワン戦略には広告・SNS・PRを正しく理解し、そして運用する必要がある。
弊社のPRによりBtoCの事例ではYouTubeのチャンネル登録者数300万人以上の大人気YouTuberが実店舗に訪れ予約が殺到した実績、BtoBのクライアントにおいてはWEBニュースに多数露出したことでブランディングが成功した事例など多くの成功パターンがある。
十分な知識を持たずPR会社や広告代理店に相談する場合、多くの場合は戦略が大雑把かつ抽象的であるため費用対効果は得られないことが多い。
ナンバーワン戦略:その本質とは
ナンバーワン戦略とは、その名の通り、企業がその業界または市場でナンバーワンの地位を確立し、その地位を維持し続けるための戦略だ。
これは製品、サービス、品質、価格など、さまざまな面で競合他社を凌駕することを目指す。
ナンバーワン戦略の成功例:マイクロソフト
1990年代、マイクロソフトはナンバーワン戦略を巧みに利用し、オペレーティングシステム市場で圧倒的な地位を確立した。
同社のWindowsは、パーソナルコンピューターのオペレーティングシステムとして世界中で広く採用されており、現在でもその地位は揺るがない。
マイクロソフトの戦略
マイクロソフトは、初めてパーソナルコンピューター市場に参入したとき、既にIBMなどの強力な競合他社が存在していた。
しかし、マイクロソフトは技術的優位性と強力なパートナーシップを武器に、競合他社を凌駕することに成功した。
ナンバーワン戦略の利点
ナンバーワン戦略の一つの大きな利点は、市場での優位性を獲得することで、新規参入企業や競合他社に対する防衛策を築くことができる点にある。
これにより、企業は安定した経済状態を維持し、さらなる成長を達成することが可能となる。
ナンバーワン戦略の課題と対策
しかし、ナンバーワン戦略にはその実施が困難であるという課題も存在する。
特に、既に競争が激化している市場でナンバーワンの地位を獲得することは、容易なことではない。
そのため、企業は自身の強みを理解し、それを最大限に活用する戦略が必要となる。
ナンバーワン戦略の成功例:トヨタ
自動車産業におけるトヨタの成功は、ナンバーワン戦略の優れた例である。
2008年、トヨタは全世界の自動車生産台数で初めてゼネラルモーターズを超え、世界一の地位を獲得した。
その成功の背後には、品質と信頼性への徹底的なこだわりがあった。
トヨタの戦略
トヨタは品質と信頼性を重視することで、顧客の信頼を勝ち取り、自動車市場でのナンバーワンの地位を確立した。
これは、ナンバーワン戦略がうまく機能した例と言えるだろう。
ナンバーワン戦略を成功させるために
ランチェスター戦略をはじめとするナンバーワン戦略を実践すれば、価格競争から離脱したり、安定した利益を確保したりすることができる。また、代名詞効果を得ることも期待できる。
ナンバーワン戦略は、市場を細分化して自社がナンバーワンを獲得できそうな市場を見極めることから始めよう。その後、一点集中戦略を実施し、PR戦略を活用したブランディングによって競合との差別化を図ると良い。これらの3つのステップを1つ1つしっかりと踏みしめ、ナンバーワン戦略を成功させよう。
未来マーケティングではクライアントに最適な結果重視のPR戦略を提案している。
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