Zoomは近年知られるようになったツールである。
しかし、Zoomを利用し行う営業「Zoom営業」は、既に知っている人にとっては当然のように行っている営業手段のひとつになっている。
この記事では、今後も広まっていくであろう「Zoom営業」のメリットなどを含めた基礎知識について解説していく。
Zoom営業が今後も伸びる社会的背景
政府が推進してきた働き方改革などで以前から注目を集めていたテレワークであるが、これまで日本ではあまり導入が進んでいなかった。
しかし、周知のとおり2020年の新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響に伴い、同年4月の緊急事態宣言発令下では、多くの企業がテレワークの導入に踏み切った。
パーソナル総合研究所の「テレワーク実施状況」の調査によれば、企業の2020年3月における実施率が13,2%であったのに対し、緊急事態宣言発令後の同年4月には27,9%と倍増している。
参考;パーソナル総合研究所「第六回新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査」
https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/data/telework-survey6.html
それ以降、実施率はほぼ横ばいであったものの、2022年2月の第6波の渦中では28,5%と、やや増加傾向が見られた。
ただし、第6波では重症化リスクが低下したとの報道を受けて、企業側もテレワークを命じる、あるいは推奨している割合は38,6%に留まっているが、実際に利用するテレワーク実施者の継続意向意思は80,2%と高い数値を示しているのが実態だ。
また、テレワークはすべての業種や職種で実現できるわけではなく、鉄道や電気などのインフラ事業をはじめ、医療・福祉・建築・製造・販売・飲食などの現場を支える従事者にとって、テレワークへの移行が困難であり、全業種でのテレワーク導入の割合を下げる要因になっているのも事実である。
一方で、デスクワーク職種のテレワーク実施率は高いと言えるのだ。
さて、これまでテレワークが普及しなかった理由としては、直接顔と顔を合わせて生み出されるチームワークや一体感を重視する考え方、実績以上に働く時間や目に見える姿勢を重視する評価制度など様々である。
しかしながら、家族との時間を持ちながら働けること、満員電車に乗らなくてもいいこと、遠隔地のビジネスパートナーともWebだけで仕事が成立すること、そして何より生産性が高いことなどを多くの人がテレワークを通じた体験で理解した以上、これからの社会は確実に大きく変化していくであろう。
Zoom営業のメリット

まず、Zoom営業がお客に与えるメリットを見ていこう。
BtoB営業において、お客が営業担当者と話したい時は、何か解決すべき課題がある時である。
早急に情報収集と検討を行い、発注先や購入先を決めたいと考えている。
Zoom営業なら営業担当者の移動時間が不要なため、お客にとっても営業担当者のスケジュールに合わせやすく、「今、お互いに都合がいいなら話す」というようなスピーディーな相談や商談も可能である。
リアルでは困難な「午前に営業担当者と1時間話して得た選択肢を即刻上司に相談し、午後も30分話して詰める」という流れも可能なのだ。
したがって、検討開始から発注・購買までのリードタイムを大幅に短縮できることがメリットである。
また、短時間の話や購入・発注の見込みが薄い相談では、「この程度でわざわざ足を運んでもらうのは申し訳ない」と気に掛けるお客もいる。
そんなお客にとって営業担当者の「ご足労」がないZoom営業は気軽さにつながる。
さらに、「説明を聞きたいけど、強烈な圧力で売り込まれるのは苦手」という不安を感じているお客にとっても、Zoomの距離感が適度なフィルター替わりとなる。
電話感覚の気軽さで、対面のコミュニケーションの質を得られるのもメリットと言える。
続いて営業担当者側のメリットを解説しよう。
まず、前述のお客のメリットは、そのまま営業担当者にとってもメリットになると言ってよい。
営業担当者は常に「スピーディーで柔軟な対応力」でお客の信頼を得て、「気軽に相談されるパートナーシップ」を築きたいと考えているはずだ。
それが信頼関係を築く前から提供できることで、商談成立の可能性を高めることにつながる。
次に移動時間の効率化も大きなメリットと言える。
Zoom営業によって削減できる移動時間を商談や資料作成など売上げ獲得に向けた別の業務に活用できるからだ。
また、移動時間の削減によって単に時間ができるだけではなく、1日のスケジューリングがシンプルになり、効率的な商談予定が組みやすくなるのもメリットである。
さらに交通費・宿泊費・資料の印刷代など、従来の訪問営業でかかっていたコストがほぼ削減できるのも大きな利点であるし、従来では訪問が現実的ではなかった遠方への営業活動も可能になる。
そして、BtoB営業では、受注までのリードタイムが短縮されることで人件費の削減にもつながる。
次は人材教育への効果である。
Zoom営業の様子は録画しておくことができるので、上司や教育担当者がトーク内容や表情まで確認し、質の高いフィードバックを行うことができるメリットもある。
Zoom営業でお客に好印象を与えるポイント
見た目で好印象を伝えるポイント
訪問営業と同様、Zoomでも服装や髪形などの当然の身だしなみには注意する。
服装はオフィスからであればスーツで問題ないが、テレワーク勤務で自宅からZoomをする場合、スーツやネクタイでは違和感があり、だからと言ってラフな格好では失礼になる。
自宅であっても、ドレスシャツにスラックスなど仕事のための服装をして、髪形を整えるのが妥当と言える。
また、伏し目がちになる目線にも注意が必要だ。
Zoomではパソコン画面を見ていると、相手には目を伏せた状態で映る場合がある。
デスクにノートパソコンをセットした場合、胸の高さに画面があるはずである。
その場合、目線を下げた状態で画面を見るため、画面の上部に付いたカメラから目線を下げているこちら側が映し出されることになる。
したがって、こちらから話す時は、目線を画面の上のカメラに向けることが必要である。
そうすることで、相手には自分を見ているように見えるのだ。
また、表情やうなずきはハッキリすることが重要である。
テレビ番組で司会が何かを紹介している時に、画面の隅のワイプ(小窓)でゲストのタレントがオーバーな表情とリアクションで「なるほど!」「びっくり!」といった感情を伝えているのを見たことがあるだろう。
顔しか映っていないので、感情を伝わりやすく表現しているのだ。
同様にZoomの会話でも、リアル対面では少し大袈裟に思われるくらいの表情やリアクションを心掛けることが大事である。
笑顔は微笑よりも、しっかり口角を上げたスマイルにする。
さらに上の歯を見せたり、目を細めて目じりを下げるのも笑顔が伝わるポイントである。
また、真剣に話を聞く表情も動きがないと無表情に見えるので、あいづちの首の動きや表情の動きをつけて「きちんと聞いている」ことを伝えよう。
声で好印象を伝えるポイント
訪問営業でも電話でも同じことが言えるが、小さくて聞き取りづらい声は相手に大きなストレスを与える。
その結果、「声が小さい人」から「イライラさせる人」という悪印象につながってしまう。
また、語尾がハッキリしない場合も同様の印象を与えてしまう。
マイクの向こう側に声を届けることを意識して、声量のコントロールと語尾までしっかり発声する話し方を身につけることが肝心だ。
そしてZoomは通信環境さえ良ければ音質はクリアであるものの、リアルの会話とは聞こえ方が変わる場合がある。
使うマイクによっても音質や拾いやすい声の高さは変化する。
したがって、Zoom営業を始める前に社内の人や知人との会話でZoomを使って録画し、自分の声を確認しておくことをお勧めする。
聞き取りやすく印象のいい声の高さ、抑揚のつけ方、活舌などをチェックしておくとよい。
また、Zoomではお互いの通信環境によって音声や画像に多少のタイムラグが生じることも覚えておいて欲しい。
そのため、お客の返答がないと思って話を続けたら、遅れて入ってきたお客の話を遮ってしまったというケースが頻繁に起こる。
「こちらの声が届く時間」「相手の声が届く時間」、双方のタイムラグを念頭にスムーズな会話を行うには、話と話しのあいだに「間」を設けることが重要となってくる。
その「間」を違和感なく挟み込むには、基本的な会話のスピードも落とす必要がある。
穏やかな雰囲気をつくるつもりで、丁寧かつゆっくり話すことを心掛けるとよい。
まとめ
解説してきたとおり、Zoomはコロナ禍のピンチをチャンスに変え、新規客に出会い、既存顧客とのコミュニケーション強化にも役立ち、売上アップにつなげられることが明白なツールなのだ。
それでも「Zoomの機能を上手く活かせない」「Zoom営業で成約率向上につながらない」などでお悩みの方は、是非未来マーケティングにご相談頂きたい。
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