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2021.03.19

口コミの効果は絶大!口コミの重要性を示す4つの調査を紹介

口コミの効果は絶大!口コミの重要性を示す4つの調査を紹介

インターネットで商品を購入する際、どの商品を選べば良いか悩んだり、商品説明を見るだけでは決定打に欠けると感じたりしたら、どうするだろうか。
おそらく、多くの人が商品に寄せられた口コミをチェックするだろう。商品を売るためのセールストーク満載の商品説明より、同じ立場のユーザーの生の声である口コミの方が、信憑性が高いのだ。

多くの良い口コミを集めることができれば、大きな集客効果を期待できる。
しかし、口コミの効果がどれほどのものなのか、懐疑的な経営者も少なくないだろう。そこで、今回は、口コミの重要性を示す4つの調査を紹介する。

【NTTレゾナント】購買行動においてクチコミが与える影響―8割以上のユーザーが口コミを信じている

NTTレゾナント株式会社は、2011年11月2日から6日にかけて、日本全国の15歳以上の男女2,107人を対象に、「購買行動においてクチコミが与える影響」についてインターネットアンケートを実施した。それによると、全体の77.9%が口コミを信頼しており、特に女性では86.7%が信頼を寄せていることが明らかになったという。

また、商品やサービスを購入・選定する際に口コミが気になると回答した人は81.6%に上り、特に女性では88.9%が口コミを気にしていた。さらに、口コミが購入の決め手になるかを尋ねたところ、全体では40.1%、男性では32.5%、女性では47.6%が口コミを参考にして購入を決めていると回答しており、女性の方が口コミの影響を受けやすい傾向があることが浮き彫りになった。

なお、実際に口コミによって購入を決めたり、やめたりしたことがある人は、全体の67.5%だった。そのうち、良い口コミで購入を決めた経験がある人は59.3%、悪い口コミで購入をやめた経験がある人は66.%であり、悪い口コミの方が若干ながら影響力が大きいことがわかった。購入後、口コミの内容と実際の評価に差があったかについては、全体の90.1%が口コミの内容と合っていたと回答しており、満足度が高いことが窺えた。

【Influenster】How Women Use Reviews and Social to Influence Their Shopping Decisions ―7割以上の米国女性が総レビュー数の多い商品レビューページに信頼を寄せている


アメリカのインフルエンサー・マーケティング・サイトであるInfluensterは、2016年8月4日から10月18日にかけて、14歳から51歳のアメリカ人女性11,266人を対象に、「How Women Use Reviews and Social to Influence Their Shopping Decisions(女性のレビュー・SNS利用が購買決定にどのような影響を与えるか)」を調査した。それによると、72%が総口コミ数の多い商品レビューページに信頼を寄せいていたという。

購買決定をする際、最も頼りにしているものとして多くの支持を得たのは、商品のレビュー(68%)だった。以下、SNS(56%)、口コミ(55%)が続いている。一方、購買決定をする際に最も重視していることについては、品質と価格が82%で最も多かったものの、次点としてレビュー(58%)が挙げられていた。

レビューをチェックする理由については、77%が商品を購入する可能性があるため、60%が他社の商品と比較するため、57%が新商品を発見するためと回答していた。購買決定の際にレビューを頼ることが多い商品は、美容健康が85%で最も多く、以下、56%の電化製品、52%の衣類・靴が続いた。

商品レビューをチェックする際に最も重視することについては、67%がレビューの質、57%が星の評価、47%が自分とレビューの関連性を挙げていた。この調査結果からは、レビュー数が多い商品レビューページに信頼を寄せつつも、実際にレビューをチェックする際にはレビューの質を重視している人が多いことが窺えよう。

【サイバー・バズ】購買行動とインターネット上のクチコミ情報の関係性―約9割の女性が商品購入の際に口コミサイトをチェックしている

株式会社サイバーエージェント連結子会社の株式会社サイバー・バズは、2016年10月22日から25日にかけて、日本全国の20代から60代の女性874人を対象に、「購買行動とインターネット上のクチコミ情報の関係性」の実態を調べるインターネット調査を実施した。それによると、商品を購入する際に最も参考にするインターネットメディアとして、89%がアットコスメや食べログなどの口コミサイトを挙げたという。

なお、口コミサイトを最も参考にすると回答した人のうち、94%が商品レビューの本文内容、71%が商品レビューの平均点、65%が商品ランキングをチェックすると回答していた。さらに、商品レビューの本文内容を選んだ人に購入に影響を与えた情報について尋ねたところ、具体的な体験談や使用感などの商品レビューの本文内容そのものと回答した人の割合は99%にまで上っていた。この調査結果からは、リアルな口コミが女性ユーザーの購買意欲に大きな影響を与えることが窺える。

【クロス・マーケティング】オンライン上の口コミ利用に関する実態調査―8割弱のユーザーが商品・サービス購入前に口コミを見ている

株式会社クロス・マーケティングは、2018年9月28日から30日にかけて、オンラインで口コミを見たことがある日本全国の19歳から69歳の男女2,000人を対象に、インターネット上で「オンライン上の口コミ利用に関する実態調査」を実施した。それによると、75.9%のユーザーが商品やサービスを購入する前に口コミを見ていることが明らかになったという。

オンラインで口コミを見る目的としては、68.8%が買ったことのない商品を購入するとき、62.6%が家電を買うとき、48.9%が外食するときを挙げていた。商品・サービスを購入したいと思う口コミについては、使用経験に基づいて「使ってよかった」などと書かかれていることが26.9%で最も多く、以下、具体的な内容が書いてあること(13.1%)、評価が良いこと(12.0%)が続いている。この調査結果からは、男女を問わず多くのユーザーがリアルな体験談が書かれている口コミに信頼を寄せていることが窺えよう。

まとめ

4つの調査が示すように、多くのユーザーが口コミを信頼し、購買決定をする際に口コミを参考にしている。
また、中でも、NTTレゾナントの調査によって明らかになった「女性の方が口コミの影響を受けやすい」という事実、Influensterの調査によって明らかになった「総レビュー数の多い商品レビューページに信頼を寄せる人が多い」という事実、サイバー・バズとクロス・マーケティングの調査によって明らかになった「具体的な体験談や使用感などのリアルな口コミに信頼を寄せている」という事実は、注目に値しよう。

広告を出しても思うような集客効果が得られずに悩んでいる経営者や、広告費を削減したいと考えている経営者は、質の良い口コミの収集に注力してみてほしい。きっと、想像以上の集客効果を得ることができるだろう。

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