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2021.02.09

悪い口コミの影響は?企業が取るべき口コミ対策方法も紹介

悪い口コミの影響は?企業が取るべき口コミ対策方法も紹介

多くの口コミを集めることができれば、商品・サービス、ひいては企業の信頼を高めることができる。しかし、口コミには良いものと悪いものとがあり、悪い口コミばかりが集まれば、かえって信頼を損なってしまう。今回は、無視できない悪い口コミの悪影響とインターネット上で悪い口コミを書かれた際に企業が取るべき対策方法を紹介する。

無視できない悪い口コミの悪影響

多少悪い口コミを書かれたとしても、それほど深刻な問題は起こらないと主張する人もいる。しかし、悪い口コミの方が良い口コミよりも多かったり、商品・サービスの本質に大きく関わることだったりした場合、売上の大幅ダウンなど、無視することのできない悪影響が及ぶ可能性が高い。以下より、悪い口コミが及ぼす影響の中でも、特に無視することができないものを2つ紹介する。

良い口コミよりも悪い口コミを気にする人は多い

NTTコムリサーチが2012年に発表した「購買行動におけるクチコミの影響」に関する調査の結果によると、良い口コミと悪い口コミの両方があった場合、良い口コミの方が気になると回答した人の割合は28.1%であったのに対し、悪い口コミの方が気になると回答した人の割合は71.8%に上ったという。また、良い口コミを見て購入を決めた経験がある人の割合は59.3%であったのに対し、悪い口コミを見て購入をやめた経験がある人の割合は66.6%となっており、多少の差ではあるものの、悪い口コミの方が実際の購入に影響する可能性が高いことが窺えた。このように、良い口コミよりも悪い口コミを気にする人は多いため、悪い口コミに対しては何らかの対策を打っておくべきだろう。

悪い口コミを見て購買を取りやめる人は少なくない

三菱UFJリサーチ&コンサルティングが2018年に発表した「口コミサイト・インフルエンサーマーケティングに関するアンケート調査」の結果によると、購入しようとしていた商品・サービスの口コミが良くなかった場合、商品・サービスの購入を「取りやめる」「取りやめることの方が多い」と回答した人の割合は76.4%に上ったという。なお、年代別では、20代が74.9%、30代が83.1%、40代が70.7%、50代が75.3%となっており、特に30代が最も悪い口コミの影響を受けやすい傾向にあることが窺えた。このように、悪い口コミを見て購買を取りやめる人はどの年代においても少なくないため、悪い口コミを放置することは得策とは言えないだろう。

悪い口コミを書かれたら…企業が取るべき対策方法


インターネット上で悪い口コミを書かれることを未然に防ぐことは難しい。しかし、悪い口コミを書かれた際に企業が取るべき対策方法はいくつかある。以下より、悪い口コミによる悪影響を最小限に抑えるための対策方法を3つ紹介する。

悪い口コミにも誠意ある返信をする

インターネット上の口コミサイトの中には、企業が口コミに対して返信できる機能を備えているものも多い。そのような口コミサイトでは、良い口コミに対してはもちろん、悪い口コミに対しても、誠意ある返信をするように心がけることをおすすめする。どれほど理不尽な口コミに対しても、誠心誠意対応すれば、悪い口コミを見たユーザーにもかえって良い印象を与えることができる。悪い口コミを逆手に取り、信頼獲得の糧としよう。

事実無根の違法な口コミについては削除依頼を出す

悪い口コミの中には、事実無根の悪質なものが紛れていることもある。口コミサイトにおいてそのような名誉棄損や侮辱、営業妨害などを目的とした違法な口コミが書かれていた場合、削除依頼を出してみよう。ただし、削除依頼を出す際には、事実とは異なること、違法であることを客観的に証明する必要がある。悪い口コミが違法かどうか判断しかねる際には、弁護士をはじめとする専門家に判断を仰ぎ、サポートをしてもらおう。

良い口コミを獲得・拡散するための施策を実施する

悪い口コミの影響を最小限に抑えるためには、悪い口コミが気にならなくなるほど多くの良い口コミを獲得・拡散するための施策を実施すると良い。ただし、何らかの報酬の見返りとして良い口コミを書くように促すことは厳禁であるため、注意しよう。

良い口コミを獲得・拡散するための有効な施策としては、常連となってくれているユーザーにアンケートを実施して口コミを集め、その口コミを「お客様の声」として自社サイトに掲載したり、SNSで話題にしたくなるようなキャンペーンを実施したりすることなどが考えられるが、第三者の立場で自社の商品・サービスの魅力を伝えるコントロールメディアを運用した方が、大きな効果を期待できる。悪い口コミの影響を可能な限り抑えたいと考えている企業は、コントロールメディアの運用を検討してみよう。

まとめ

多くのユーザーは良い口コミよりも悪い口コミを気にするうえ、悪い口コミの影響を受けやすい。もし、インターネット上の悪い口コミを放置した場合、悪い口コミを見たユーザーによる購買の取りやめが多発し、売上が大幅に下がってしまうだろう。このような事態に陥ることを防ぐためには、「悪い口コミにも誠意ある返信をする」「事実無根の違法な口コミについては削除依頼を出す」「良い口コミを獲得・拡散するための施策を実施する」といった対策が必要だ。ケースに応じた対策を講じ、悪い口コミによる悪影響を最小限に抑えよう。

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